【電気代はかせ】漏電ブレーカーが落ちる原因・復旧手順

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◆漏電ブレーカーの仕組みと原理

◆漏電とは?

 漏電とは、電気製品などの電線部分の破損や傷、内部結露などによって電気製品の外側部分に電気が流れでてしまう事です。

 漏電という言葉・文字を見てみると「電気が漏れる」という意味であることが容易にわかりますが、実際に電化製品に漏電が発生しているかどうかを調べることは困難です。

 その為、家庭内に引き込まれた電気は分電盤を通して各居室やトイレ、浴室などに分配されております。

◆漏電ブレーカーが落ちる原因

 多くの電気製品を一度に使用すると、ブレーカーが落ちて停電状態になりますが、この場合のブレーカーが落ちる原因は、契約電流を超えた際に発生する「安全ブレーカー」です。

 安全ブレーカーが落ちる原因は「エアコン」「電子レンジ」・「電気ストーブ」などの大容量の電気を一度に使用するケースなどですが漏電ブレーカーが落ちる原因は電化製品、機器類の破損や、湿気、結露などによるショート、電路の絶縁物の絶縁劣化などの原因が考えられます。

 漏電は建築物の火災など大きな事故に繋がる可能性もあることから、一度でも漏電ブレーカーが作動した場合は、電気機器類の漏電箇所を確認し、迅速に対応する事が大切です。

◆漏電の2大原因は湿気と結露

 一般家庭で漏電が発生する主なケースでは湿気や結露、雨水が電化製品やコンセントなどの電気機器類へ侵入し漏電が生じるケースが大半です。

 その為、漏電対策の基本は壁に生じる「結露」や、水気の多い場所に日頃から注意することが基本となります。

 洗濯機や冷蔵庫の底部分は特に水が溜まりやすい部分でもあるため、日頃から水が溜まっていないか確認する習慣をつけておきたいものです。

 また冬場などは外気と室内の温度差が高く結露が発生しやすくなるため、結露によって生じた水がコンセントなどに侵入しないように注意を払う必要があります。

 尚、もし既に漏電ブレーカーが落ちてしまい、漏電を起こしている部位が確認できない場合は以下の復旧手順で漏電部位を確認していきます。

◆漏電ブレーカーの復旧手順

 分電盤の基本的な構造は、左側にアンペアブレーカーと漏電ブレーカー、右側に各配線ごとの配線遮断器(安全ブレーカー)が配置されているのが一般的です。

 もし漏電ブレーカーが作動して停電となってしまった場合は以下の復旧手順で対応してみましょう。

①配線遮断器の安全ブレーカーを全て切る

 分電盤の一番左側に配置されているアンペアブレーカー(長方形のボックスに契約アンペア数が記載してあります)を入れ、右側の複数ある各種配線の安全ブレーカーを全て「切」にします。

②漏電ブレーカーを入れる

 各配線の安全ブレーカーを全て切った後に落ちている漏電ブレーカーを「入」にします。

 近年の分電盤の多くは安全ブレーカーのひとつひとつに、「キッチン」「リビング」「居室A」「トイレ」「浴室」「2階」等と配線先の名称が記載されている分電盤が多くなってきておりますので解りやすくなっております。

③各配線ごとに安全ブレーカーを入れる

 漏電ブレーカーを「入」に入れた状態で分電盤の右側にある各配線ごとの安全ブレーカーを上の列から順番に「入」にしていきます。

 1つずつブレーカーを入れていき、再度漏電ブレーカーが作動した場合は、その際に「入」にした回路が漏電している回路であることがわかります。

 対象となる回路に設置されている電化製品やコンセント、配線などに故障や破損がないかどうかを確認し、故障が確認される場合は新しい部品などと交換します。

④漏電ブレーカーが反応しなくなるまで継続

 漏電の可能性がある機器の交換後に再度漏電ブレーカーで漏電かないかどうか確認し、全ての安全ブレーカーを「入」にしても漏電ブレーカーが作動しなければ復旧の完了です。

 もし故障していると想定される機器類を交換しても漏電ブレーカーが落ちる場合は、配線などがショートしている等の可能性も検討されるため、安全ブレーカーを「切」にした状態で一度、契約中の電力会社か専門の「電気工事士」に相談してみましょう。